ハッピーシャワータイムの2月の歌は、「箱根八里」です。
「箱根八里」
鳥居 忱 作詞
滝 廉太郎 作曲
第一章 昔の箱根
箱根の山は 天下の険 函谷関も物ならず
万丈の山 千仞の谷 前に聳え後に支う
雲は山をめぐり 霧は谷をとざす
昼猶闇き杉の並木 羊腸の小径は苔滑らか
一夫関に当たるや 万夫も開くなし
天下に旅する 剛毅の武士
大刀腰に足駄がけ 八里の岩ね踏み鳴らす
斯くこそありしか 往時の武士
明治三十四年「中学唱歌」
難しい歌詞です!難しい曲です!
この歌を母校の小学4年生が歌った時、鳥肌が立つほど感動した記憶があります。
ハッピーシャワータイムでは2月に毎年この歌を歌っています。
第一章のみです。
この歌には大きなパワーがあります。
寒い2月に歌う側の我々もパワー全開でこの曲に挑む。
それを求められている。そんな気がする曲です。
それはまさに心と体の活性化だと私はいつも思います。
この曲の歌詞は懸賞募集の入選作品だったそうですが、あまりにも曲付けしにくかったので多くの作曲家が尻込みしたとか・・・。そうですよね!漢字も難しい(笑)
そんな中、滝廉太郎氏は歯切れ良く勇壮な曲に仕上げたそうです。
さすがですね!
歌詞が難しいので、少しずつ読み解いていきます。
「箱根の山は 天下の険 函谷関も物ならず」
箱根の山はこの世で一番の険しい難所。
中国長安の都を守る要害、「函谷関」とは比べものにもならない。
「万丈の山 千仞の谷 前に聳え後に支う
雲は山をめぐり 霧は谷をとざす」
昔の単位である「丈」や「仞」。
非常に高い山、非常に深い谷の意味。
そのように高い山が前にそびえ立ち、谷は後を支えている。
その高い山には雲が取り巻いていて、深い谷は霧で閉ざされている。
「昼猶闇き杉の並木 羊腸の小径は苔滑らか」
杉の木が高く聳え立つ並木道は昼間でも日が入らず暗い。
羊の腸のようにくねくね曲がっている小径は苔が一面にむしていて滑りやすい。
「一夫関に当たるや 万夫も開くなし」
一人の兵士が護れば万の兵が攻めて来ても箱根の関所は開かないぞ。
「天下に旅する 剛毅の武士
大刀腰に足駄がけ 八里の岩ね踏み鳴らす」
天下を旅する武士は腰に大刀を下げ素足に高下駄をはき、岩だらけの八里にもおよぶ道を堂々と闊歩していたのだろう。
「斯くこそありしか 往時の武士」
このようであったのだろう、昔の武士は。
箱根は今も変わらず「昼猶闇き杉の並木」ですよね!
昔を想像できるところは沢山残っています。
とてもパワフルな気が流れている場所ですね。
この歌詞は見事に箱根をうたい、曲は箱根に登る険しさを現しているかの様に難しい。
「挑んで歌って行く」まさにそんな曲です。
初めて歌った時、「こんなに長い曲だったんですね!」なんて声が聞こえてきました。
中々終わらない、そして最後まで気が抜けない(笑)
さぁ!今年もパワー全開でこの曲を歌いましょう。
歌えば元気が出る事間違いなしです。